前回までhttps://sakimotopro.hatenablog.com/entry/2023/12/12/125654
検査も無事終わり、いぼ痔カルテットを切除すればイベント完了であることがわかったのが前回までのお話。
検査から数日経ち、世間はコロナ禍で迎えるはじめてのGWを迎えようとしていた。
会社からGWは全期間休めという指示が来ていたので休み初日に手術をして、術後入院までをGWでカバーするという完璧なスケジュールを組んだ。
手術前には肛門付近に💩を残しておくわけにはいかないので前日の昼頃に最後の晩餐を終えて衣類等と暇な入院中に時間を潰すおもちゃ🧸を鞄に詰め込む。
気分はさながら遠足前日の小学生や
緊張と高揚感と空腹感がマーブル模様になってまどろみからの入眠(¦3[▓▓]
翌朝はワクワクして目覚め、ルンルンとお馴染みになりつつある下剤を飲んで妻の運転で病院へGo。
術前の問診で執刀医はT先生ではなく女医さんになったこと聞かされていたので興奮の方向性が変わりそうだったがグッとこらえた。
そして朗報があった。麻酔は局所らしいので手術中はずっと意識があり、圧倒的当事者意識でもってオペを体験できる!ライブ最前列チケットゲットや!しかし自分の肛門は見えへんから視野角限定席…大型モニターあります?
さて病室についたら荷物を散らかし、ハリウッド映画なんかの病院シーンで見かける背面がオープンStyle手術着に着替え、術後からいるか…と渡された大人用紙おむつなどもさっそく装備した。
ボケる前に大人オムツ体験ができるだなんて老後を先取り!これで年取っても躊躇せずオムツへ移行できるね。恥ずかしさよりもなんだか懐かしすら覚えてここで一発ブチかましたくなって北野田が残念ながら腹の中は空っぽ…
空虚を放り出すためにトイレに時々行ってその時を待った。
肛門界隈が騒がしくなっても空虚も何も出なくなった頃、看護師さんからのお呼び出しでスリッパをペタペタ鳴らして手術室へ。
なんと外来の並びにあるので廊下が賑やか。
ドアを開けたら即手術台。なんてスムーズなんだ。
これなら当日に手術することもたしかに可能だったろう。
さて、手術台だがボクは想像力がたくましい方なので産婦人科の様に足をV字に広げて全てを医師に向けてオープンにするタイプを勝手に思い描いていたのだが、マッサージを受ける時のような顔ハメ穴のあるフラットな手術台が鎮座してあった。
先生と看護師に元気よく挨拶、手術内容の確認を受け決闘開始(デュエルスタート)
ドアの方に顔を向け、平台の上にうつ伏せになると「動かしますよ」の合図で手術台が変形(トランスフォーム)を始め、へその辺りがググッと上がって上半身が下がることで横から見ると「へ」の字になり尻がつき出される形になる。(今手術室のドア開けられたらすごい光景だろうな…誰か開けないかな?)
なるほど、これで先生の眼前に肛門がやって来て作業性がよくなるのか。さながら私はまな板の鯉かメンテナンススタンドに乗った自転車というわけ。なるほど納得。肛門科の先生はFaceToAssなのである。おっさんの尻を見つめるお仕事、まことに頭が下がります(物理)
手術の方は、麻酔⇒開門⇒切除の順で進む。
麻酔はどうやってやるのか?座薬?と漠然と考えていたら「イキますよ」と肛門の付近に針が突き立てられINJECTION‼️
アイエエ!痛いいい
イキはしなかったが体の中でデリケートランキング上位3位には入ろうかという所に針を突き立てられた経験はもちろん無いので早速未知との遭遇だが、余りのシャープでハードなコンタクトに何を楽しみにしていたのかと数瞬前までの自分を恨んでいたら先生から「これ、感じますか」と声が・・・
デュクシッ‼️
肛門付近に鋭い痛みAGAIN
麻酔の効果確認はまさかの尖った棒で真実の門界隈をツンツン
この世にデレはないんかい。。。
麻酔が効いていないのでINJECTION!ツンツン、INJECTION、ツンツン。。。。
なかなか十分な効果が得られず肛門に2種類の鋭痛が走り続ける。
看護師さんから「お尻回りの筋肉が発達している人は麻酔が効きにくい(量が多くなる)ことがあります」と説明を受け、(こんなことなら自転車なんてやるんやなかった。。。)と己の趣味を呪っていた頃、門の霊圧が消えてきゆきツンツンされても何も感じなくなった。
やっと麻酔が効いてウォーズマンみたいに痛みを感じない体になったことにニチャリスマイル。
背後でカチャカチャと器具を用意する音が聞こえているが、人の身体の作りとは難しいものでへの字になっていては尻の穴付近で行われているものを見ることはできないのでちょっとしたホラー感。今から肉を切り取られるのにじっとしなくてはいけないのだ。
切除部へのアクセスと視界を良好にするために穴を広げる器具(正式名所は読者各位知っているものとする)が侵入してくるのがなんとなくわかり、腸内の風通しが良くなってゆく気がした。
患部の確認をしているのかカチャカチャした音とともにへその裏の奥に鈍い違和感。内蔵を触られている!?なんというかこれは超新感覚!
好奇心満たされてゆくがへその奥がさらにチリチリとしてきた。恋?
さて、目視で患部確認が終わったようなので切除が始まったようだがデッッッッカイのが2個、ちっこいのが2個をハサミかメスでやっつけてるはずなのにあんまり伝わってこない。
話を聞くと糸で患部を縛ってプリッとさせてチョキッと切るらしい。
へその奥に伝わるチクチクした振動と器具のカチャカチャ音、外で降る雨音、そして病室にUSENで流れるのは桑田佳祐のTSUNAMI…
思いではいつの日も雨〜♪
世紀のミリオンヒット曲をこれからの人生でどんな感動的なシチュエーションで聞いても肛門をいじくり回されている記憶がリフレインしてしまう刷り込みが行われてるんやな…と手術台の上で確信したのをはっきりと覚えている。
悲しみに暮れていると先程のチリチリが鋭く強い痛みになりへその裏側の浅いところまできまして汗まみれの手で手術台の縁を掴み堪えてちょっと悶えていたら「ケツに力を入れるな」というE難度の指示が…
そうだ、こんなときこそ脱力なのだ…
明鏡止水…
無理。痛い。
でも大きな声出したら廊下の他の患者さんに聞かれて「やだ、あの男の人いい年して泣き叫んじゃって…」とか「良い声で啼くじゃねえか、この豚ぁ! 」とか思われてしまう。
意地があんだよ!男の子には!
顔は苦悶、上半身は痛みに耐えて強張るが腰から下は明鏡止水、超脱力…俺はクラゲの人魚や…
「痛かったら麻酔足しますから言ってくださいね」と声もかけられたが(この痛みに耐えてみせる…キリッ)と謎の覚悟を決めていたのでおかわりはもらいませんでした。
さて、1秒が無限に引き伸ばされるようだったが「全部切除できましたよ」と声がかかり例の器具が引き抜かれるとへそ周りの痛みが少し引いて余裕が現れる。
穴周りにガーゼが貼り付けられたらオムツを装備させられて取り敢えず完了。
そしたら看護師さんが「切ったやつ見ます?」とか言うもんで「あ、はい。オネガイシマス」と間抜けヅラで答えるとステンレストレーに乗ったチャンジャかホルモンのような肉片が大小4つ。
(コレ、さっきまで私の一部だったのよね…)と思いつつも特に名残惜しくは無かったし、空腹だったので(焼肉行ってシマチョウ食いてぇな)と思うくらいのもんだった。
ここでちょっと驚きの知らせがあり、「切除部は縫合していないので脚を大きく広げたり患部を触らないように」とのこと。
どちらもできるような状態ではないのだが、え?縫わないの?どうやって傷口塞がるん?
自然治癒らしい。
さっきの肉片を見るに切除部は、最大で人差し指の直径くらいある。そんな感じの穴が大小4つも尻の穴の周りに空いてるんやぞ!いけんのかい!?
抗生物質を飲まされてうつ伏せになったままタンカへソロリと移り病室に運ばれてゆく。
ベッドへ移るのもまぁまぁの苦労だ。
ペラペラで背中の開いた手術着にオムツ。仰向けにはなれないし腰から下には力がまだ入らないからプルプルと震えながらタンカから這ってベッドになんとか乗れた。
猛烈に空腹なのだがまだ一日くらいは何も食べないでおかないといけないそうだ。
たしかに今食って翌朝ウンコしたは傷口がバックリ広がってソレはもう大変なことになることは想像に容易い。
コレにて無事に手術は終わったのだが本当の地獄はこれからだったのだ…
次回、「ファイヤーナイト」デュエルスタンバイ!