前編は読んでいただけただろうか?
後編も忘れずに書いたんよ。がんばった…
さて、約64㎞地点のCP3らんこし道の駅を後にしたこの辺からエクストラロング以外のコースを選択した人達も増えたのか、コース上の人数がぐっと増える。
割と皆さん元気に見えるのはやっぱりその距離故にだろうか…
そして、この時次のCP4までがめっちゃ長かったことにあまり気づいていない一同だった。
舗装路の登りが続くかと思っていたらなんとグラベルに変わっても登りがしばらく続く。(コースプロファイル見を把握してない)ここまでの工程でまぁまぁキてたけど走らないことにはゴールは来ないし、我々には止まらずに走る理由があった。
すくみず氏を先頭にこのコースでおそらく一番長いグラベル坂路を漕ぎ倒す。斜度はそうでもないが長い…
正午を回り気温も上がってくる上に緑のトンネルも控えめなので体が熱を持ち一層辛さが増してゆく。
そして薄っすらと(もうグラベルおなか一杯やな)みたいな感情が湧いてきたが、口に出さずに…はいられなかったのたで多分「もうグラベルええてw」みたいなことをブツブツ言ってたと思うw
他の参加者もココの登りには結構苦労していたようで途中止まっている人や苦しそうに顔を歪めている人もちらほら見かけた。
登れば来るのがもちろんお待ちかねのダウンヒル。
暑い日差しで乾いたジープロードをGravelking SKで駆けると砂埃が薄っすら舞い、後ろから見てると結構エモい。
スピードものるし程よくワインディングしているので実に気持ちいい。グラベルコーナーの曲がり方も朝からどんどん良くなってきている(はず)。
振動を受け続ける身体に疲労が蓄積してきているのもちょっと感じながら約5㎞のダウンヒルを駆け下り、力いっぱい稼いだ位置エネルギーを浪費してやった。
このセクション、登りが結構しんどかったのでもうエイドあってもいいんじゃない?みたいな気持ちになっていたが、CP3からまだ10㎞ちょっとしか走っていない。
ここからはしばし舗装路と短いグラベルが続き、すくみず氏の一本引きに続く。
遠くのニセコの山々を望むま道はどこも良いものだったが同時に既視感を覚え、今どこ走ってるんだろうな?と疲れた頭では良さを咀嚼しきれていなかったかもしれない。
そういえばここまでの道のり、時々公式のフォトグラファーと思わしき人がカメラを構えているのだが、撮影された写真はどこかで公開されるのだろうか?終わった今も疑問のままだ。
知ってる人いたら教えて下さい。
90㎞地点、ルベシベ川沿いのあぜ道を走り、土木工事現場の横を抜けると短いが急な登坂が現れた。降りて押したくなる衝動に負けじと何とかトルクを絞り出す。心拍がカチ上がって瞬間きついがちょっと変化を求めていたような気がしていいカンフル剤になった。
一向に見えないCPと疲労と無限お替りグラベルにンモー‼となってきていたが、適度にチョケたり冗談言ったりとチーム内が疲労でギスギスするようなことは全然なかった(と思う)
いよいよボトルの水も無くなっていよいよヤバいかな~と思ったらついに関所が現れた‼
CP4サイクルオアシス
一瞬手前の道の駅がCPかと思ったが、一般の方で賑わう道の駅にレーパンモッコリ集団は異質セクハラ大問題になるから別の場所があてがわれたのだろうか?
このエイドでは待ち望んだ水分の他、冷やしたプチトマトと甘酒がふるまわれた。スタッフの皆様ありがとうございます。CP3でもトマトは食べたが甘味の補給が続いていたので酸味が口の中をリフレッシュしてくれる。うめぇ…
甘酒もいい…身体に滲みる…もうどぶろくとかでもよかったかもしれないが多分飲んだら即気絶していたろうな。
エイド間の距離結構あったね~なんて話をしているとゲンの目からハイライトが消えていた。闇堕ちならぬグラベル堕ちなのか?
ギア比問題はここまで人の心を削るのかと少々恐ろしくなってしまった。
ちなみにこの時点でスタートから約5時間半が経過。Twitterには既にゴールしている超人の投稿があり目が点になった。
また、このCPではリムブレーキバイクを見かけて勝手な仲間意識によりニチャついていたのだが、後からそのバイクはリムブレーキだけではなく固定ギアという輪にかけたホンマモンの方(誉め言葉)のモノということが分かりスマホの前で脂汗が滲んだ。
さぁ、いよいよゴールに向けて出発
畦道を抜け住宅街から何故かかぼちゃが地面に積まれた函館本線ニセコ駅前を通過する。(電車輪行で来た人っているのだろうか…)
再び田畑を抜ける畦道とまた舗装路を交互に抜け、いよいよゴールが近づいてきているような気がしている
かなりウンザリしてきている112㎞地点、再びグラベルの激坂が我々を襲う。
いい加減きつくなってきたが何とかペダルを蹴っ飛ばしているとMTBがすげぇスピードで駆けあがっていく。強者か⁉と驚いたが、ダウンチューブに見えるバッテリー、すなわちEバイクであった。
バッテリーが持つ距離ならとにかくつらいグラベルの登りを考えなくて良いEバイクは最適解かもしれないな…なんて思って背中を見送ると先に見えるすくみず氏がEバイクをぶっちぎってそのまま視界から消えていった…(アシスト制限以上のパワーで殴ればいいとは本人談)
ゼーゼーハーハー言いながら登り切ったら見たことある道、朝バネットバンで爆走したニセコパノラマラインだ‼あとはニセコアンヌプリスキー場までの舗装路を登ればゴー…ㇽではない!
インドが誇る世界遺産ではなくカレー屋タージマハール脇のグラベル登坂が最後の牙を向く。
他の参加者も細い路地に吸い込まれていくが最大6%のグラベルの坂を見てスッと降りる人、ため息をつく人、まだあんのかよ~と笑う人皆が飽食気味になっているのが一発で分かったwコース作成者がほくそ笑んでいるのが脳裏に浮かぶで…
ヤケクソ気味に気合で登り切り、舗装路を進んでようやくゴール。
メンバーが揃ったところでスタッフにゼッケン番号を告げ完走認定だ。
14:50頃だったろうか。スタートから約7時間経過、制限時間16時の約1時間前
エクストラロング勢は先頭パックは1時間ほど前に完走ツイートが流れてきていたが、その後他に戻ってきた人はいなかった模様。
そして、おそらくエクストラロング参加者中、リムブレーキバイク勢で最も早く帰ってこれたようだ。速さを楽しむイベントではないが、この自転車で参加を決めた時から抱えていた不安のようなものがようやく晴れて圧倒的達成感。
一緒に走ってくれたメンバーありがとう。
さっそくパナレーサーのテントへ突撃し、Extra long完走者の証を頂戴した。
本編総括
最初から最後まで腹いっぱい走りやすいグラベルを喰らわせてくれた大満足のコースだった。
胃もたれするほどに詰め込まれていたが、どこを走っても広い空と遠くまで広がる緑に圧倒的解放感を感じずにはいられなかった。日頃のストレスがシュワシュワと音を立てて消えていくのが分かるほどに...
参加を決めてからの乗り込みや機材選択も概ね機能したといえるだろう。
感無量…
これにてニセコグラベル 2022 Autumn 第1ステージが完了。
そう、我々には第2ステージがあったのだ。
ゲンが仕事の都合で本日中に家に帰りつかねばならないので、大至急新千歳空港へ送り届けるミッション開始!
ライド後の楽しいアレコレは最小限に自転車を輪行状態へパッキング、服は最小限の着替え、散らかした荷物をまとめて車に詰め込んだらいざ出発。
グッバイニセコ、また来るで。
往路は北からR393を通ってきたが、復路は支笏湖を経由するR276=>R453を進む。
汗だくの香るオジサン3名は風呂に入りたい気持ちに満ち溢れ出ていたが、空港付近まで行って時間的余裕があることを確認するまで油断ならないため、道すがら見かける趣ある温泉を横目にひた走る。
途中夕方の支笏湖で休憩。
寄り道せずに進んだおかげで千歳市のローカル温泉で汗を流す時間を確保した上で無事時間に余裕をもって新千歳空港にゲンを送り届けた。
残った2名は宿のある苫小牧まで何とかたどり着き、夕飯そしてセコマでデザートを確保。
日付が変わるころには泥のように入眠したのだった。
4日間の行程中最もタフで忙しかったが、最後までガハハと笑いの出る素晴らしい1日だった。
来年もニセコグラベルに参加しますか?と聞かれたらもちろんYESと答えるだろう。
最終日がまだあるのだが、それら初日から食べ歩いた記録何かと一緒に#6で書き記そうと思います。